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【陰謀】2020アメリカ大統領選挙とQアノンの暗躍

2020年アメリカ大統領選挙において、バイデン新政府誕生の裏で囁かれていた謎の集団「Qアノン」の陰謀論について解説します。Qアノンの正体や活動内容、そして現状どうなっているのかということにも触れていますので参考にしてください。

1.事の発端

2020年11月3日、アメリカ合衆国で実施された大統領選挙において、副大統領ジョー・バイデン候補が、現職の大統領ドナルド・トランプ氏に勝利しました。

この選挙の模様はアメリカ国外のメディアでも大々的に報道されるほど注目度の高いものでした。

しかし、トランプ元大統領がツイッターで「合法的な票を数えれば自分の勝ちだ」と発言したことをきっかけに、裏で不正な投票が行われていたのではないかという疑惑が浮上したのです。

「亡くなっている人が投票したことにされている」

「監督官のいないところで開票が行われていた」

「バイデン候補の名が書かれた投票用紙が別ルートで持ち込まれていた」

これらの主張はいずれもトランプ陣営から発信されたもので、次々と訴訟が起こされましたが全て棄却されています。

12月14日に最終投票が行われるまで、不正選挙にまつわる争いは続きました。

このときトランプ氏の発言を熱狂的に支持し、バイデン新政府を揺さぶろうと行動したのが「Qアノン」という存在とされています。

2.Qアノンとは

Qアノン(Qanon / キューアノン)とは、アメリカの極右が提唱する陰謀論ならびに、その陰謀論に基づく政治運動を指す言葉です。

単に「Q」と名乗る場合もあります。

2017年、ネット掲示板に突如「Q」を名乗る人物が現れ、アメリカ政府の内部告発をしました。

Qアノンが主張する陰謀論

「この世界を裏で支配しているのは、悪魔崇拝者・小児性愛者・人肉嗜食者からなる秘密結社であり、民主党のエリート層が密に関わっている」

「これらはディープステート(闇の政府/闇の勢力)と呼ばれる」

「ドナルド・トランプ氏こそがこれらの脅威と密かに闘っている救世主である」

 

エリート階級の出身ではないながらも政界で闘うトランプ氏は、Qアノンにとって「救世主」と呼ぶにふさわしい人物だったのでしょう。

その後、匿名の(アノニマス/アノン)支持者が続々と増え、次第に大きな集団勢力となっていきます。

ちなみに、Qアノンに加わった人の中には、トランプ氏の登場以前からアメリカ政府に対して不信感を抱いていた者も少なくないようです。

3.Qアノンの活動内容と選挙への影響

Qアノンの主な活動内容は、悪魔崇拝者・小児性愛者・人肉嗜食者の疑いがある政界人や著名人をネット上で告発し、情報を拡散してその人物を排斥することです。

真実と嘘を織り交ぜて発信する場合が多いため、SNSユーザーの多くは嘘を嘘とわからぬままフェイクニュースの拡散に協力してしまうことになります。

誰しも不安や恐怖、疑念を煽られると、安心材料が欲しくなるものです。

タイミングを見計らったかのように、トランプ氏は2020年、アメリカ大統領選挙が迫る中、QアノンによるSNS投稿にコメントを寄せたり、拡散したりするようになりました。

拡散されたフェイクニュースの中には、バイデン候補に関するものや角界著名人に関するものもあったようです。

しかし実際は、トランプ氏はQアノンについて「よく知らない」との発言を残しています。

4.Qアノンによるアメリカ連邦議会襲撃事件

選挙結果への不満から、Qアノンの動きが活発化する中、ついに恐れていた事件が起こりました。

2021年1月6日の、アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件です。

この日は、かの大統領選挙で勝利したジョー・バイデン氏による新政府誕生の認定式を行う予定になっていました。

そこへ、Qアノンのメンバーを含めたドナルド・トランプ氏支持者たちが押し寄せたのです。

集団は「盗まれた選挙」のやり直しを要請する目的で議会に乗りこみました。

しかし、薬品や武器などを多数持ち込んでおり、最初から暴動を起こす予定でいたことがわかります。

議会襲撃事件の顛末

この襲撃事件には、政界やスポーツ界、音楽家などの複数の著名人も参加していたとされ、これまでに100人以上が逮捕されています。

また、警官を含む5名の命が犠牲になりました。

襲撃事件後、米ツイッターはQアノン含む極右集団のアカウント7万件を永久停止処分にしています。

これはSNSの運営側が、Qアノンの活動をカルト集団的な行為だとして、いよいよ看過できなくなったためです。

同日、ホワイトハウス前で支持者に演説を行っていたトランプ元大統領も、Qアノンとのつながりがあると見なされ、数か月間のアカウント凍結処分を受けています。

5.まとめ

2020年の米大統領選挙をきっかけに、Qアノンの陰謀論は爆発的に全世界に拡散されました。

本国内にもQアノンの強い支持者は存在しており、国名の頭文字をとって「Jアノン」と呼ばれています。

新政府発足後の現在もなお、闇の勢力(悪魔崇拝者・小児性愛者・人肉嗜食者からなる秘密結社)にまつわる黒い噂はたえず拡散され、Qアノンの勢力は弱まるどころか増しているような印象です。

 

なぜこれほどまでに、関心の対象になりえるのでしょうか。

Qは嘘と真実を織り交ぜて語ると言います。

私達が、完全なるデマだと思い込んでいる情報のなかに、真実が隠されているかも知れません。

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