政府の陰謀

マインドコントロール|その選択は本当に自分の意思?メディアの影響からMKウルトラまで

北九州監禁殺人事件(マインドコントロール×洗脳)

主犯格が共犯者を心理的・身体的支配下に置いたうえで、知人一家に殺し合いをさせた事件。日常的なマインドコントロール・拷問により判断力を失わせ、家族同士が密告・殺害し合うように仕向けた結果、少なくとも7人以上の犠牲を出したとされます。マインドコントロールの主な手法は、深夜に家族会議をさせる・それぞれに密告の手紙や誓約書を書かせるなどです。

オウム真理教事件(マインドコントロール×洗脳)

麻原彰晃死刑囚が率いるオウム真理教が日本シャンバラ化計画(国家転覆計画)を掲げ、化学兵器サリンや毒ガスなどを無差別に使い多数の犠牲者を出した凶悪事件。麻原彰晃は懲罰と愛情を繰り返し与え、ときに「空中浮遊」などの神秘を演出することによって多くの信者をマインドコントロールしました。

旧統一教会事件(マインドコントロール)

旧統一教会という宗教組織が長きに渡って正体を隠し、日本の政界に干渉してきたという問題です。2022年の安倍元首相襲撃事件を機に明るみに出ました。旧統一教会は、霊感商法や悪徳商法でもって信者から多額の寄付金を集めていたことで有名です。

マインドコントロールの手法は、主に相手の悩みにつけ込んで不安を煽り、高額な商品を購入させたり多額の寄付をさせたりするといったもので、お金が尽きれば借金を促すこともありました。そのような宗教団体と政界が関係していたとなれば、ただ事ではありません。

ちなみに映画やマンガなどに登場する、怪しい人物に対してよく使われる「変なツボを売られそうな気がする」という表現の元ネタは、ここから来ています。

冷戦時代のマインドコントロール計画「MKウルトラ」

1950年代、米ソが冷戦状態に突入した時代に、アメリカCIAによって行われたのが「MKウルトラ」と呼ばれた極秘計画です。

アメリカは第二次世界大戦中にナチスドイツが行った非人道的な実験に携わった科学者をアメリカに亡命させ、その知識・技術を軍事利用する計画を立てました。

実験の被験者となったのはアメリカ人とカナダ人のうち以下に該当する人達です。

  • CIA職員
  • 軍人
  • 妊婦
  • 精神疾患者

 

計画の表向きの目的は「マインドコントロールの効果を実証するため」でした。しかし表現の軽さとは裏腹に、被験者に対して過剰な薬物投与や電気ショック、放射性物質に超音波などを用いた実験が繰り返し行われていました。

大量のLSD(自白剤)が本人の意思と無関係に投与され、犯罪の自白や記憶の改ざん、被験者を殺人ロボットにするための洗脳行為を受け続けた結果、被験者は生涯に影響を及ぼす深刻な傷を負ったのです。

このマインドコントロール実験は一般市民にも多大な被害を及ぼし始めたことから、突如打ち切りになったとされていますが、極秘裏に続けられているのではないかと囁かれています。

まとめ

この記事では、身近にありふれた軽い種類のマインドコントロールから、凶悪な犯罪に利用された悪質なマインドコントロールまで様々なケースを紹介しました。

マインドコントロールや洗脳という言葉を聞くと、初めは誰でも「自分は大丈夫」「自分には関係のない話だ」と感じるのではないでしょうか。たしかに普通に暮らしていて、国を揺るがすほどの大事件に巻き込まれる可能性は少ないかも知れません。

しかし、私達が日常生活において当たり前に享受している自由や恩恵をひとつ、またひとつと制限されていく状況を想像してみて欲しいのです。そこでは不安や焦燥といった感情が生まれます。

不安が増殖し、何かに縋りたくなったときにもたらされる優しさを人は「光」や「救済」と呼びたくなるはずです。

それが健全なものであると、正確に判断できる自信があるでしょうか。弱ったときに近づいてくる「誰か」が、善人とは限りません。くれぐれも用心しましょう。

 

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