共存か支配か|人工知能(AI)が人類を超えていく可能性について
人工知能(AI)開発の目的とは?
人工知能(AI)の研究開発は1950年代、アメリカの計算機学者ジョン・マッカーシーにに始まり、その定義は「人間の脳に近い機能を持ったコンピュータープログラム」というものでした。
AI(人工知能)が、人間の命令したことだけを実行する段階から、あるキーワードに基づいてネット上から自発的に情報収集できる段階に至るまで相当な苦難があったであろうことは想像に難くありません。
人工知能の第一次ブームは1960年代のアメリカ・イギリスで起こり、第二次ブームは1980年代、そして現在は第三次ブーム(2000年代から)にあたるとされています。
AI(人工知能)を活用することで得られるメリット
人工知能が普及することによって良い影響をもたらすとされているのは、以下のような項目についてです。
- 生産力の向上
- 労働力不足の解消
- 人件費のコストカット
- 高性能かつ迅速なデータ収集・分析が可能
- ミスや事故の減少による安全性の向上
- 遠隔コミュニケーションの充実
既に高機能AIを搭載した作業用ロボットや救助用ロボットが開発・実装され始めており、それらは主に、生身の人間にとって危険な環境下において大きな功績を挙げています。
日常生活においては、誰でも利用可能なChatGPTが話題です。健康チェックや病名予測・情報検索・興味関心のありそうな広告や関連情報の表示・質問への回答や雑談相手に至るまで、AI(人工知能)は大活躍しています。
AI(人工知能)を活用することによって懸念されるデメリット
人工知能によって懸念されるデメリットは以下のことが想定されます。
- 雇用の減少
- 情報漏洩の可能性
- 判断に至る思考プロセスが辿りにくい
- 責任の所在をどこにおくかという問題
- 経費の増加
10年後になくなる可能性が高いとされている仕事
人工知能(AI)は単純作業や効率化が得意なことから、近い未来なくなる仕事があるのではないかという話は、ずいぶん以前から出ています。特に可能性が高いと言われているのが以下のような職種です。
レジ打ち/一般事務/各種ドライバー/ホテルスタッフ/工場労働者/建設作業員/銀行員/電車運転士/ライター/スーパー・コンビニ店員
しかしたとえ従事する人数が減ったとしても、それぞれの職種を代行するAI(人工知能)が正確に動作しているかチェックする人間が必要になるでしょう。チェック作業までAIが行うようになってしまえば、いよいよかも知れませんが。
情報漏洩の可能性
これまでにもネットワーク業務においては、外部からのサーバー攻撃による情報漏洩が度々ニュースに取り上げられてきましたが、これからの時代は他の心配も必要になってくると言われています。
AIの誤作動やハッキングによる遠隔操作を始め、内部のミスによる情報漏洩から潜入スパイによる情報売買まで、危険は多々ありますから、より高度なセキュリティシステムが求められるようになってくるはずです。
判断に至る思考プロセスが辿りにくい
AI(人工知能)は瞬時に膨大な量の情報から回答を導き出して提示することが出来ますが、その判断へのプロセスは人間の思考回路ではとても追いつけないレベルで行われます。そもそもAIは、人間が楽できるように開発されたのですから当然です。
人間は、思考以外にも感情や感覚をフル活用して最適解を導き出そうとする性質をもっています。それゆえに、思考や感情を持たないAIによる機械的判断は、何か問題が生じたときにどこで障害が発生したのか把握するのが困難なのです。
AIトラブルにおける責任の所在はどこにあるのか?
人工知能による自動化・効率化が進めば進むほど、トラブルが発生した際に誰が最終的な責任を負うのかという問題があります。
人工知能の開発者か、あるいは購入者や導入者か、もしくは利用者なのかはたまたAI自身が責任を問われることになるのか…今後も議論が続けられることでしょう。