イルミナティとは結局何なのか?闇の秘密結社と呼ばれる理由と黒い噂
秘密結社「イルミナティ」
イルミナティは、1776年、イエズス会の修道士アダム・ヴァイスハウプト氏が設立した秘密結社です。
ヴァイスハウプト氏が5歳のとき、両親の死に伴って身を寄せた養父が、ローマ・カトリック教徒にとって禁書指定となった本(自然・倫理・哲学)を処分する仕事をしていました。しかし養父は破棄すべき資料を秘密裏に保管し、私的な図書館にしたのです。
4200冊にも及ぶ自然・倫理・哲学に関する本の中身はヴァイスハウプト氏の頭に叩き込まれました。
時が経ち、(イエズス会の支配下に置かれていた)イルゴシュタット大学の教授となったヴァイスハウプト氏が、禁じられた教えを伝えるために設立したのが秘密結社「イルミナティ」です。28歳の頃でした。
ヴァイスハウプト氏は、国家の廃絶・宗教の廃絶・世界政府の樹立などをイルミナティの活動目的に掲げていたと言います。これが当時の社会的価値観から見て、どれほど異質なものだったかということは容易に想像できるでしょう。
イルミナティとフリーメイソンは同じもの?
イルミナティとフリーメイソンはしばしば同一視されがちですが、厳密には違います。
フリーメイソンというのは個人を指す呼び方であり、正式な組織名はフリーメイソンリーと言いますが、世界最古にして最大の規模を持つ友愛団体です。個人の宗教観やバックグラウンドは自由で、主な活動指針は社会貢献。
ロッジと呼ばれる拠点で行われる儀式・活動内容の詳細についてのみ「秘密」にされているだけであって、実はロッジの住所は誰でも知ることが出来ます。
一方イルミナティの活動指針は前述のとおり、やや不穏な雰囲気を醸しだしており、友愛とは程遠い印象です。
それにも関わらず「フリーメイソン」と一緒にされるのは、創設者のヴァイスハウプト氏がフリーメイソン会員だからに他なりません。
イルミナティ創設者であるヴァイスハウプト氏は、最初からイルミナティの会員を増やすためだけに「フリーメイソン」に入会し、密かに人数集めをしました。
その後、イルミナティ会員になるための条件のひとつとして「フリーメイソンに入会すること」を定めたのです。彼がそのような回りくどいことをしたのは、手っ取り早く勢力を拡大するためだったのでしょう。
フリーメイソンの純粋な会員からしてみれば、厄介な存在だったに違いありません。
イルミナティの解散
順調に会員数を増やしていたイルミナティですが、実は、1785年に事実上解散しています。以前からローマ・カトリック教会とイエズス会、そして薔薇十字軍などから危険視されており、とうとう正式な解散命令が出たためです。
存続期間わずか10年足らずでした。
現代におけるイルミナティ
イルミナティという名の秘密結社がとっくに解散しているのにも関わらず、なぜ現代においてこれほどまでイルミナティという単語を耳にするのでしょうか。
それは「イルミナティ的思想を受け継ぐ者達」が残存しているからと言えそうです。
彼等は国家政府のタブー、宗教のタブー、特定の組織・団体に関するタブー…。あらゆる不都合な真実を暴き、民衆が十分に動揺したところに「新しい秩序」をもたらすのです。
イルミナティの中に悪魔崇拝者やレプティリアンが多いという都市伝説には根拠がありませんが、もともと教会を否定する立場から始まった秘密結社である背景を思えば、悪魔崇拝と結びつくのも無理はないでしょう。
イルミナティにまつわる不穏な話題
ここからは現代のイルミナティにまつわる話題や、黒い噂を紹介します。
1.イルミナティカード
秘密結社イルミナティをモデルとして、小説も参考にしながら制作されたガードゲーム。イルミナティに関する話題として最も有名なのが、予言を描いていると言われるこの「イルミナティカード」です。
9.11アメリカ同時多発テロ事件やCOVID-19を象徴するようなカードや、トランプ元大統領やダイアナ妃とそっくりの肖像が描かれているカードもあることから、ずいぶん盛り上がりました。裏側にいるのは誰なのか…今後起こりうるであろうことについて描かれているものもあると言われています。
イルミナティカードについては別記事で詳しくまとめていますので、興味のある方はぜひそちらもご参照ください。
2.セレブや有名人のクローン製造
イルミナティが国家政府の要人や海外セレブなどを密かに抹殺し、世界各地のクローン製造工場で製造した個体と入れ替えているという噂。コロナ騒ぎを隠れ蓑として都合の良い配置換えを実行し、世界勢力のコントロールを狙っているのではないかと言われています。
ちなみに、近年よく耳にする「ゴムマスク人間」もイルミナティの仕業ではないかということです。